ライターに必要な文章力とは?「うまく書く」だけではない、仕事で信頼を得る日本語の基本

ライターにとって、文章を書く力は欠かせません。
では、「文章力があるライター」とは、どんな人でしょうか。

表現が豊かな人、読ませる文章が書ける人、わかりやすく情報をまとめられる人……。いろいろな答えがあると思います。
もちろん、これらも大切な文章力です。

ただし、仕事として文章を書くときには、「うまく書く」だけではなく、正しい日本語を使い、読み手にわかりやすく伝えることが重要です。

また、クライアントワークでは、ちょっとした日本語のミスが「このライターさんに任せて大丈夫かな?」という不安につながることもあります。

この記事では、SEOライター、セールスコピーライターとして10年以上、数多くの案件に関わってきた知見から、ライターが仕事をするときに押さえておきたい文章力の基本を解説します。

ライターに必要な文章力とは?

ライターというと、「文章がうまい、表現力のある人」というイメージがあるかもしれません。しかし、仕事で求められる文章力は、表現力だけではありません。

たとえば、

といったことも、ライターに必要な力です。

「伝わる文章」と4つのポイント

仕事の文章は、「誰か」に「何か」を伝えるためにあります。ここでは「伝わる文章」と定義し、「伝わる文章」を書くときに私が意識していることは次の4つです。

どれも特別なテクニックではありません。むしろ、シンプルすぎて拍子抜けするかもしれませんが、ライターとして仕事を続けるなら、基本として身につけておきたいポイントです。

ライターは「言葉を扱う仕事」だからこそ、日本語の基本が大切

ライターが扱うのは、言葉や文章です。
そのため、納品する原稿だけでなく、クライアントへのメールやチャット、原稿提出時のメッセージなども、広い意味では「仕事で使う言葉」と捉えて、気を配りましょう。

日本語のミスは仕事の信頼に影響する

どんなに「伝わる言葉」を上手に書けても、やりとりの文章に誤字脱字が多かったり、敬語の使い方が不自然だったりすると、相手は「このライターさんで大丈夫かな?」と不安になるかもしれません。

また、SNSのメッセンジャーなどのツールを使うときに、友人・知人とのやりとりのようなカジュアルな言葉を使う方がいます。相手がクライアントであることを忘れずに、失礼にならない言葉を選びましょう。

言葉を丁寧に扱う姿勢そのものが、仕事の信頼につながることは意識しておきたいところです。

日本語のミスはクライアントの確認作業を増やしてしまう

もう一つ、見落としがちなのがクライアント側の負担です。

クライアントがライターの原稿をチェックするとき、本来確認したいのは、

といった部分で、作業としては添削です。

ところが、誤字脱字や表記ゆれ、誤用などが多いと、本来の「添削」ではなく、「校正・校閲」に時間を取られてしまいます。

私自身も他のライターの書いた文章を添削しますが、「この日本語で正しいの?」、「わざわざ難しい表現を使ったのはなぜ?」などと考え出すと、文章が頭に入ってきません。

クライアントに「プロのライターに発注したのに、かえって工数が増えてる」などと思わせないためにも、自分の書いた文章を推敲して、「添削」可能な状態にして提出しましょう。

文章を納品する前のチェック項目に関しては、こちらを参考にしてください。

文章を執筆・納品するときの7つのチェックポイント

「添削」「推敲」「校正」「校閲」それぞれの意味は?

どれも文章を確認する作業を表す言葉ですが、理解を深めるために、違いを紹介します。

言葉

意味

添削(てんさく)

文章の改善。「詩歌・文章・答案などを、書き加えたり削ったりして改めなおすこと」です。主に他人が書いたものに、赤字などで修正やアドバイスを入れる行為を指す

推敲(すいこう)

詩や文章をつくるのに、より良いものにするため自ら、字句や表現を何度も練り直すこと

校正(こうせい)

文章や印刷物の誤字・脱字、表記のゆれ、誤用などを確認し、正しく直す作業

校閲(こうえつ)

事実確認と内容の精査

 

ライターが押さえておきたい日本語・文章の基本

では、具体的にはどんなところをチェックすればよいのでしょうか。

文章術の本は多く出ていますが、それぞれの「最低限これだけはチェックしましょう」というポイントは様々で、全部を気にしだしたらキリがありません。そこで、私が実践しているポイントをご紹介します。

正しい日本語になっているか

最初に確認すべきは、「日本語として正しいか」です。

たとえば、

など。

一文が長いと、主語と述語が離れすぎることで誤解を招いたり、日本語に違和感を覚えたりすることがあります。

また、敬語も「丁寧に書けばいい」というものではありません。「お客様がご覧になられた資料」のような二重敬語や、「ご回答させていただきます」のような間違った表現は避けたいものです。

読み手にとってわかりやすい言葉・文章になっているか

次に意識したいのが、「わかりやすさ」です。

自分では意味が通じていると思って書いても、初めて読む人にはわかりにくいことがあります。特に専門用語は、「読み手にも理解され、伝わるのか?」という視点で、わかりやすい言葉に変更する必要があります。

そして、ワンセンテンス・ワンメッセージ(一文一義)を意識して、1つの文章に情報を詰め込みすぎないようにしましょう。一文は、60〜70文字程度が良いといわれています。

たとえば、

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この一文には、「使いやすい」「料金がリーズナブル」「サポートが充実している」「評価されている」という複数の情報が入っています。下記のように、情報を整理して、文章を分けるだけでも、伝わりやすくなります。

 
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短く、簡潔に

「丁寧に書こう」とすると、文章が長くなってしまうことがあります。そんなときは「余計な言葉を増やしていないか」、「削れる言葉はないか」という視点で、文章をチェックします。

たとえば、

 
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であれば、

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と、短くできます。

「〜することができる」が全て間違いというわけではありません。ただ、無くても意味が変わらない言葉は、削ったほうがすっきりします。こういった表現は、自分の書き癖である場合も多いので、文章作成ソフトの検索機能で使いがちな表現をチェックしたり、AIを利用したりするのもオススメです。

必ず、推敲をする

最後に誤字脱字や表記ゆれも確認しながら、推敲します。どんなに経験値の高いライターでも、一度書いただけでは、自分の間違いには気づきにくいものです。

商業出版されるような本では、校正・校閲のプロが介在してくれますが、Web媒体に掲載される文章では、ライター自身が校正・校閲したうえで、より良い表現はないか推敲します。

だからこそ、クライアントへの提出前にもう一度文章を確認することが大切なのです。そして、文章を確認するときには、「誰に(=読み手)」「何を伝えるのか」を意識して、読み手になりきって、初めて読む気持ちで読んでみましょう。

文章を「書いて終わり」にせず、日本語の引き出しを増やす

自身で推敲し、ベストな状態で提出した文章でも、第三者が添削することで、より良い文章にすることができます。

クライアントワークの場合、クライアントから添削のコメントをもらい、ライターが修正をするケースと、クライアント側でそのまま添削をしてしまうケースがあります。

前者の場合は、ライター自身が修正するので、改善点を知ることができますが、後者の場合はクライアント側で修正するため、ライターには連絡が無いことも多いです。そのときは、必ず掲載された文章と自分の提出した文章を比較し、どこがどのように修正されたかを確認し、自分なりの考察をしておきましょう。

継続案件の場合は、次回以降の原稿に役立ちますし、単発の案件の場合も「なるほど、こういう表現もあるのか」と、あなたの引き出しが増えます。自分が知らない言葉や表現が、自然とでてくることは無いので、他の人の文章を読んだり、修正箇所を知ったりすることは、ライター業にプラスになりますよ。

まとめ

ここまで読んで、「チェックすること、多すぎない?」と思った方もいるでしょう。
実際、文章の注意点はたくさんあります(笑)

主語と述語、修飾関係、句点・読点、敬語、漢字とひらがなのバランス、表記ゆれ、語尾、文章の長さ、言葉の重複……。

気にし始めたら、いくらでもチェックするところは出てきます。

だから「完璧な文章なんてない」ということも、覚えておきましょう。文章表現には複数のより良い言い回しがあり、必ずしも一つの正解だけがあるわけではないからです。

だからといって、「細かいことは気にしなくていい」ということではありません。大切なのは、すべてを完璧にチェックしようとするのではなく、仕事をするうえで重要なポイントを押さえることです。

まずは、今回ご紹介した4つのポイント

このあたりから習慣にしてみてください。

そして、依頼された文章だけでなく、クライアントとのやりとりでも意識するようにしてみましょう。そうした積み重ねが、文章そのものだけでなく、「この人なら安心して任せられる」という仕事の信頼にもつながっていきます。

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この記事を書いた人

セールスコピーライター
鈴木 恵理 ▶Facebook

商品・サービスの魅力を発見し、集客に貢献するセールスコピーライター兼マーケティングプランナー。大手電機メーカーで、商品の販売促進、直販窓口の運営、コールセンターに寄せられるお客様の声の分析など、マーケティングに13年間携わる。 退職し、結婚。子育てをしていた時期に出会った中小企業の経営者に、集客の相談をされたことを機に、個人事業主として仕事を再開。 ベンチャー企業でSEOライティングのディレクションを経て、現在に至る。あなたの会社のマーケティング担当者”として、 中小企業や士業、個人事業主の方のプロモーションと、それに付随するLP制作、ステップメール、メルマガ、ブログなどを支援いたします。