スピ系ライティング、どう向き合う?受注時に確認すべきことと断るときの判断基準

こんにちは。
セールスコピーライターの上田です。

スピリチュアル系に興味があり、ライティングの相談を受けたけれど、いざ受注し執筆となると少し不安になってしまう新人ライターは少なくありません。

「抽象的すぎて、どのように書けばいいの?」

オーナー自身で言語化することが難しいからライターを雇うので、そう感じるのも当然です。でも、事前に知っておくべきポイントを押さえておけば、安心して案件に取り組めますよ。

スピリチュアルな世界観を理解しながら、読者の心に響く文章を書くには、セールスコピーライターとしてのスキルが欠かせません。

この記事では、スピリチュアル案件を受ける際の注意点と、スムーズに仕事を進めるコツをお伝えします。

受注前に確認したい「商材理解」と疑問点の洗い出し

スピリチュアル系の案件を引き受ける前に、まずは提供するサービスや商品の本質を深く理解することが大切です。

まずは「何を売るのか」を明確に

スピリチュアル系といっても、扱う商材は本当に様々です。占い、ヒーリング、講座など、それぞれライティングのアプローチは異なります。

抽象度の高い概念を扱うからこそ、具体的な商材の理解が不可欠です。受注前に、以下の点をしっかり把握しておきましょう。

これらの情報を把握することで、ターゲットにぴったり合った文章が書けるようになりますよ。

疑問点はすべて書き出して、確認してから着手

スピリチュアルの世界には、独自の専門用語や概念がたくさんあります。「波動」「チャクラ」といった言葉は、普段のライティングではあまり使いませんよね。

わからない用語や概念は、「わからないままにしない」ことが鉄則です。

クライアントに遠慮せず、疑問点はすべてリストアップして確認しましょう。この丁寧な姿勢が、クライアントとの信頼関係を築き、良いライティングにつながっていきます。

依頼者との相性と世界観のすり合わせ

スピリチュアル案件を進める上では、クライアントの世界観を理解することが欠かせません。

その際、ライターとクライアント(依頼者)の「相性」が良いと、仕事がスムーズに進む確率はぐっと高まります。やり取りをしながら、この「相性」の善し悪しを判断しましょう。

「合わないかも?」と思ったら要注意

スピリチュアル業界は、クライアント自身の哲学や世界観が強く反映されることが多く、一般的な感覚と異なる独特な価値観に触れることもあるでしょう。

「このクライアントとは合わないかも」と感じたら、注意が必要です。

無理に相手の世界観に合わせようとせず、自分の価値観や倫理観に反していないか冷静に見極めましょう。

共感できる部分を見つける or 客観的に翻訳する

ライター自身が、スピリチュアルな内容を100%信じる必要はありません。ビジネスとして客観的に捉え、読者向けに「共感翻訳」する姿勢も有効です。

客観的な視点で「共感」できる部分を見つけ、読者に伝わる言葉に変換することが大切です。

しかし、倫理的に納得できない内容の場合は、勇気を持って断ることも必要です。

そうした依頼を受けた時に「これは書けないな」と感じる違和感を無視しないこと。ライターとしての誠実さを保ち、読者に対して真摯に向き合うことが、長くキャリアを続ける上でとても大切だと私自身も感じています。

ライターとして注意したい言葉選びと構成

スピリチュアルライティングの鍵は、抽象的な概念を具体的な言葉に落とし込むスキルです。次の2つのポイントが、プロのライターの腕の見せどころです。

抽象的な言葉を“地に足のついた言葉”に変える

スピリチュアル業界の抽象的な言葉を、読者がイメージしやすい具体的な言葉に変換しましょう。

たとえば、「波動を高める」という表現を「気持ちを切り替えて前向きに動ける」といった表現に言い換えることで、読者の理解を深めることができます。

私自身、執筆時には「この言葉は対象者に伝わるか?」を常に意識し、難しい概念を噛み砕くよう心がけています。読者層に合わせた翻訳ができると、クライアントからの信頼もぐっと高まりますよ。

「誰に」「何を」伝えるコピーかを常に意識

セールスコピーの基本である「誰に」「何を」伝えるのかを常に意識しましょう。

スピリチュアル業界の中でも、「初心者向け」か「既存のお客様向け」かで表現が変わります。

ターゲットに合わせた適切な言葉選びと構成で、読者の行動を促すコピーを作成し、クライアントの売上に貢献していきましょう。

難しいと思ったら、どうする?

スピリチュアル案件に取り組む中で、「どうしても書けない」と感じることもあるかもしれません。そんなときの対処法を2つご紹介します。

「違和感」を無視しない

書けない原因が「理解不足」であれば、リサーチやクライアントへの質問で補えます。

でも、原因が「納得できない」「信用できない」といった倫理的な違和感である場合は、無理に案件を受けないで断る勇気が必要です。違和感を無視して書き進めても、読者の心に響く文章は生まれませんし、ライターとしても後悔することになりますよ。

「壁打ち」「コンサル型」の受注に切り替える

もしクライアントの商品設計が甘いと感じた場合、単なるライティングではなく、コンサルティングや壁打ちの提案を行うこともできます。

「コピーを書く前に、ターゲットやコンセプトを一緒に整理しませんか?」と提案することで、ライティングだけでなく「整理+提案」という新たな価値を提供できますよ。

クライアントと商品設計の段階から関わることで、より本質的な課題解決につながり、結果的に良いコピーが生まれることが多いです。単価アップにもつながりますし、クライアントとの関係性をより深めることも可能です。

「書けない」と感じる違和感の原因について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの関連記事もぜひ参考にしてください。

「書けないのはなぜ?」ライターが原稿を受注するときに確認すべきこと

 

まとめ

スピリチュアル系のライティングは、最初こそ戸惑うかもしれませんが、今回お伝えした下記のポイントを押さえれば着実にこなせるようになります。

最も大切なのは、「自分が書ける案件かどうか」を見極め、「相手と目的に合った言葉を選ぶ」ことです。

書けないことが「ライター失格」を意味するわけではありません。それは、案件の受け方や向き合い方の問題なんです。

安易に断らず、でも無理もせず。柔軟な姿勢で経験を積みながら、ご自身に合ったスピリチュアルライティングのスタイルを確立していきましょう。

この記事を書いた人

セールスコピーライター
上田 祐里江

経理や医療事務、ITインストラクターなどを経験後、心関連の学びを行う中で想いを言葉にできないという壁にぶつかる。そんな時、マーケティングや人間心理に基づくセールスコピーライティングと出会い、言語化するスキルを学ぶと同時にライターへと転身。
現在は、自身の悩みでもあった言語化に悩む起業家へ、みえない価値をみえる化し、売上アップに導く活動を行っている。